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2025.10.04
金価格が上がる背景には、いくつかの要素が組み合わさることが多いです。以下は代表的なものです:
要因 | 解説 |
---|---|
インフレ・通貨価値の目減り | 通貨の購買力が落ちると、実物資産(=金など)に価値を求める動きが強くなる。 |
金利水準・実質金利 | 金は利息を生まない資産なので、他の金利が高い資産と比較して魅力度が下がる。逆に実質金利(名目金利 − インフレ率)が低い・負になると金が買われやすくなる。 |
為替変動(特にドル・自国通貨との関係) | 金はドル建てで広く取引されるため、ドル安・自国通貨安が金価格を押し上げる。 |
安全資産需要・リスク回避 | 地政学リスク、金融市場の不安、債務危機などがあると、投資家がリスクを避けて金を買う傾向が強まる。 |
中央銀行の買い入れ・準備金政策 | 各国の中央銀行が金を買い増すと需給が引き締まり、価格上昇圧力となる。 |
供給の制約 | 金鉱山の生産、採掘コスト、環境規制、採掘可能な鉱脈の枯渇などが供給面での抑制要因となることも。 |
日本でも金価格は過去にない水準へと上昇しています。
2025年9月、金の小売価格(グラムあたり)が 20,000円を突破 しました。これは日本で「金の小売価格が 1g あたり 20,000円」を超えたのは史上初との報道です。 Nippon
2025年5月には、金の小売価格が 1g あたり 17,189円にも達したとの報道もあります。 ousei.co.jp
一方で、2025年6月には過去最高の 16,885円を記録したという発表もあります。 ousei.co.jp
また、金価格上昇に関連して、金の密輸が増えているという報道もあります。金の価格が高まると、輸入や密輸の誘因が増えるという点が指摘されています。 NHK+1
これらの動きは、国内外の金価格動向・為替動向・投資・需要変化などを反映していると考えられます。
現在の局面で金価格が急上昇している背景には、いくつかの注目すべき要因が複合しています:
ドル安/円安の影響
金は国際的にはドル建てで価格が決まり、それを日本円に換算する際に円安が進むと国内の金価格(円建て)が上がりやすくなります。
インフレ・通貨価値の不安
世界的にインフレ圧力が持続しており、通貨の価値が目減りするリスクに対して実物資産としての金が注目されています。
金融政策・金利見通し
先進国の中央銀行の金融政策(利上げ・緩和)や将来見通しが、実質金利やリスクプレミアムを通じて金の魅力度に影響します。
地政学リスク・市場の不確実性
ウクライナ戦争、中東情勢、国際的な緊張、債務リスクなどが、安全資産需要を高めています。
中央銀行の買い増し・準備金の分散
一部の国では外貨準備の分散策として金を選ぶ動きも見られ、これが金需要を押し上げる側面も。
供給抑制・採掘コスト上昇
採掘コストの上昇、鉱山の制限、規制などが供給側の伸びを抑えることも要因になりえます。
金価格の上昇には魅力がありますが、注意すべき点もあります。
変動性の高さ:金も他の資産と同様に価格の上下が激しくなることがあります。タイミングを誤ると損失を出すことも。
収益を生まない資産であること:金自体は配当・利息を生むわけではないので、保有コスト(保管・保険など)を考える必要があります。
金利上昇リスク:将来、金利が急上昇すれば、金の魅力が減少する可能性があります。
ドル強化・為替の逆風:ドル高や円高が進むと、金価格が押されることも。
過熱・バブルの懸念:短期に急上昇する局面では、過熱感や調整リスク(急落リスク)が強まります。