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2025.05.21
金のアクセサリーに刻まれている「K10WG」という刻印をご覧になったことはありませんか?
K10WGは10金ホワイトゴールドを指し、美しい白銀色が魅力の貴金属素材です。
プラチナに近い上品な輝きを持ちながら、比較的手頃な価格帯で入手できることから、多くのジュエリーに用いられています。
本記事では、K10WGとは何か、その定義や特徴、メリット・デメリット、ほかの金素材との違い、さらには価値や相場、お手入れ方法、売却時のポイントまで幅広く解説します。
K10とは、金合金の品位を表す記号で、24分の10が金でできていることを示します。
純金(24金)をK24と表記するのに対し、K10は純金比率が約42%(=10/24)で、残りの約58%は銀や銅などのほかの金属です。
24金や18金(約75%が金)と比べると金の含有量は低いですが、そのぶん硬度が増して扱いやすく、価格も抑えられるという特徴があります。
日本の市場では10金が正式に「金」として認められる最低基準の品位であり、近年は金価格の高騰に伴い、リーズナブルに本物の金を楽しめる素材として人気が高まっています。
K10WGとは、純金の含有量が全体の約42%である10金(K10)に、銀・パラジウム・ニッケルなどの白色系金属を配合した合金です。
「K10」は純度を示す単位であり、「WG」はホワイトゴールド(White Gold)を意味します。
割金(わりがね)によって白みを帯びた色合いを持つカラーゴールドの一種で、見た目にはプラチナのような輝きを放ちます。
指輪やネックレスをはじめとするジュエリー素材として広く用いられ、多くの場合、製品に刻印される形で存在しています。
ホワイトゴールドとは、金(ゴールド)に銀・パラジウム・ニッケルなどの白色金属を混ぜ合わせた合金です。
割金の配合によって金本来の黄色味を抑え、美しい白色の輝きを実現しています。
一般的なホワイトゴールド製品では、表面にロジウムという白色の貴金属でメッキ(コーティング)処理が施されており、一層明るい銀色の光沢と耐久性を持たせています。
その上品で洗練された色合いはプラチナと並び、ジュエリーの素材として人気が高いのが特徴です。
また、近年ではニッケルフリー(ニッケル不使用)のホワイトゴールドも登場し、金属アレルギーへの配慮がなされた素材も選べるようになっています。
K10WGには、素材として多くのメリットがあります。
価格面や耐久性、デザイン性など、さまざまな点で優れているため、多くのジュエリー愛好家に選ばれています。
ここでは10金ホワイトゴールドならではの利点をいくつか挙げてみましょう。
K10WGの最大の魅力は、その白く輝く上品な色合いです。
純白の輝きを放つプラチナに匹敵する美しさがあり、同じデザインであれば一見してK10WGとプラチナの違いがわからないほど、洗練された印象を与えます。
ホワイトゴールド特有の柔らかな白銀色は肌なじみが良く、多くの人の肌色に調和しやすいため、性別や年齢を問わず身に着けやすい点も魅力です。
K10WGは含まれる純金の割合が低めであるため、素材コストが抑えられ価格がリーズナブルです。
同じホワイト系の貴金属であるプラチナや、金含有量の高いK18ホワイトゴールドに比べ、購入時の価格が手頃なので、初めて本格的な貴金属ジュエリーを持つ方にも選ばれています。
それでいて、見た目の高級感は損なわれません。ロジウムメッキの光沢と金由来の重厚感が相まって、価格以上の高級感を醸し出してくれます。
純金は柔らかい金属ですが、K10のようにほかの金属と合金にすることで硬度が高まり、耐久性に優れています。
特にホワイトゴールドはパラジウムやニッケルなど硬めの金属が含まれるため、同じ金種のイエローゴールドやピンクゴールドよりも堅牢な傾向があります。
K10WGも例外ではなく、日常使いのアクセサリーとして傷が付きにくい点は大きなメリットです。
さらに、表面のロジウムコーティングも耐摩耗性を高めてくれるため、長期間使用しても美しい輝きを保ちやすい実用的な素材と言えます。
メリットが多いK10WGですが、選ぶ際や使用する上で留意すべき点もあります。
純度が低いことに伴う価値面での弱点や、ホワイトゴールド特有の経年変化など、知っておくべきポイントを確認しましょう。
K10WGは金の含有率が約42%であるため、純金(K24)や18金(K18)と比べると素材そのものの資産価値は低めです。
同じ重さであれば、金の純度が高いほど地金としての評価額が高くなるため、投資的な観点ではK10よりもK18やK24のほうが有利と言えます。
ジュエリーとしての美しさや実用性は十分ですが、将来下取りや売却を考えるときは、含まれる金の量に応じて価格が決まる点を理解しておきましょう。
もっとも、デザインやブランドによっては素材以上の付加価値が付く場合もあるため、一概に「価値がない」というわけではありません。
ホワイトゴールド製品の多くはロジウムメッキで美しい白色光沢を出していますが、このメッキは使用と共に徐々に摩耗していきます。
長期間使用すると、指輪の裏側やチェーン同士がこすれる部分からメッキが薄れ、下地の金属色(やや灰色や淡い黄色味)が見えることがあります。
またK10の場合、含まれる銀や銅が空気中の硫黄や水分と反応し、くすみを生じることもあります。
こうした経年変化は定期的なメンテナンスで対処可能ですが、放置すると見た目が劣化してしまうため注意が必要です。
ホワイトゴールドに含まれるニッケルは、金属アレルギーの原因物質としてよく知られています。
K10WGでも製造メーカーによってはニッケルを割金に使用している場合があり、肌質によってはかゆみやかぶれなどのアレルギー症状が出る可能性があります。
ロジウムメッキが施されている新品状態では肌に触れるのはメッキ層のみですが、メッキが擦り減ったり、ピアスのポスト部分などメッキされていない部分が直接肌に当たることで症状が現れるケースもあります。
アレルギーが心配な方はニッケルフリーのホワイトゴールドを選ぶか、こまめにメッキの状態をチェックするなどの対策を取りましょう。
K10WGに関連してしばしば比較されるのが、K18(金18)です。
K10とK18は金の含有量が大きく異なるため、性質や価値にいくつかの違いがあります。
価格や硬度、色合いなどを中心にポイントを整理しましょう。
K10は約42%が金で、刻印は「K10」や「417(41.7%)」などと表記されますが、一方でK18は約75%が金で、刻印は「K18」や「750(75.0%)」となります。
単純に金の割合がK18のほうが高いため、同じ重さであればK18のほうが素材としての金の価値は上がります。
ジュエリーを見分ける際は、これらの刻印が大きな手がかりです。
金の含有量が異なると購入価格や売却時の評価額も変わります。
K18製品はK10製品より高価ですが、売却時に地金としての価値も高く評価されるメリットがあります。
一方、K10は比較的購入しやすい反面、売却時のグラムあたりの単価はK18より低めです。
ただし、ブランド品ジュエリーの場合は、素材の価値以上にブランドやデザインの付加価値が反映されることも多いため、一概にどちらが得とは言い切れません。
硬度の面では、K10は合金としてほかの金属を多く含むぶん、K18よりも硬い傾向があります。
K18は純金に近いため柔らかさが残り、細かな傷がつきやすいものの、加工のしやすさや粘り強さがメリットです。
細かな装飾や石留めにはK18が向き、日常的な耐久性ではK10が優れているケースもあります。
どちらも通常使用で極端に壊れやすいわけではありませんが、細かい傷が気になる場合はK10がやや有利と言えます。
K10とK18では、含有する金属の割合から地金の色味にわずかな差が出ます。
イエローゴールドやピンクゴールドの場合、K10のほうが銀や銅の割合が多いため、K18よりもやや淡いトーンになりがちです。
ホワイトゴールドの場合はどちらも白色系金属を混ぜたうえ、ロジウムメッキ仕上げが施されるため、通常の状態ではK10とK18の見た目の違いはほとんどありません。
ただし、メッキが剥がれた場合、K18WGはやや黄色みを帯びた灰色、K10WGはもう少し白っぽい灰色が現れることがあります。
K10WGは、その美しい色味と扱いやすさから、婚約指輪や結婚指輪、ファッションリング、ネックレス、ブレスレット、ピアスなど、多岐にわたって利用されることが多いです。
特に日常使いのアクセサリーとして人気が高く、カジュアルジュエリーブランドから有名ブランドまで、多くのメーカーがK10WGを素材とした製品を展開しています。
また、比較的安価で入手しやすいことから、ペアアクセサリー(カップルリングなど)や時計の装飾部分、メガネフレームなどの装身具の素材として用いられることもあります。
シンプルデザインから繊細な細工を施したものまで、あらゆるシーンに対応できるということから重宝されている素材です。
K10WGのジュエリーを美しく保つためには、正しいお手入れと管理が重要です。
特にホワイトゴールド特有のメッキ処理に配慮したケアや変色を防ぐコツを知っておきましょう。
普段から柔らかい布やジュエリークロスなどで、皮脂や汗を優しく拭き取る習慣をつけましょう。
汚れが気になるときは、中性洗剤を薄めたぬるま湯につけて数分置き、柔らかいブラシで軽く洗浄するときれいにできます。
その後は水分をしっかり拭き取り、十分に乾燥させてから保管してください。
研磨剤入りのクロスや硬いブラシは、ロジウムメッキを傷つける恐れがあるので避けましょう。
使用しないときは、ジュエリーケースや密閉できる袋に入れて保管し、空気や湿気との接触をなるべく減らすことが望ましいです。
他の貴金属や硬い物とこすれないよう、個別にポーチに入れるなどして傷を防止しましょう。
また、温泉(硫黄成分)やプールの塩素、汗などが変色の原因になる場合があるため、そうした環境下では外しておくのが無難です。
メッキが薄れてきた、くすみが目立つなどの症状が出てきたら、ジュエリーショップでクリーニングや再メッキの依頼を検討してみてください。
超音波洗浄や研磨、ロジウムコーティングの再施工などの専門メンテナンスを行えば、新品同様の輝きを取り戻せます。
手持ちのK10WGジュエリーを売却する際に、少しでも高値につなげるためのポイントを押さえておきましょう。
事前の工夫や売却先の選び方によって、査定額に差が出ることもあります。
売却前には、ジュエリーをできるだけきれいな状態にしておきましょう。
汚れやくすみを軽く落としておくだけでも、査定時の印象が良くなります。
柔らかい布で拭く、水洗いできるものは中性洗剤で優しく洗う程度にとどめましょう。
強くこすりすぎるとメッキを傷つける恐れがあるため、あくまでやさしく行うのがポイントです。
購入時についてきた箱や保証書、鑑定書などがあれば、査定に出す際に忘れずに持参しましょう。
特にブランド物や宝石入りのジュエリーの場合、付属品がそろっていると商品としての評価が高まる傾向があります。
付属品は査定額にプラスとなる要素になるため、もし保管している場合は必ず確認しましょう。
K10WGの売却を検討する場合、できれば金相場が高騰しているときに査定に出すのがおすすめです。
金の価格は世界経済の動向などによって日々変わるため、こまめにチェックしてみるとよいでしょう。
ただし、相場の予測は難しい面もあるため、あまりタイミングを見計らいすぎず、相場が高水準にあると感じたときに早めに売るのもひとつの手です。
買取業者によって提示価格やサービス内容は異なります。
K10WGを売る際は、金・ホワイトゴールドの買取実績が豊富な専門店を選ぶことが高価買取の近道です。
貴金属の査定に慣れている専門店であれば、金の重量だけではなくデザイン性やブランド価値、パラジウムなどの割金の価値も含めて、正当に評価してくれます。
複数の店舗で相見積もりを取ったうえで、最終的に信頼できる専門業者を選ぶとよいでしょう。
K10WG(10金ホワイトゴールド)は、約42%の金に白色系の金属を配合した合金で、ロジウムメッキを施すことでプラチナのような上品な白色を実現します。
価格が手頃で硬度が高く、普段使いのジュエリーとして人気がありますが、金含有量が低いため資産価値は純金やK18より劣る点に留意が必要です。
さらにメッキ剥がれや変色、金属アレルギーなどのリスクもあるため、適切なお手入れと定期的なメンテナンスが重要となります。
売却を検討する際は専門店で相場や付属品の有無などを含めた査定を受け、高値での買取を目指しましょう。